― Double Cross The 3rd Edition ―

【単発シナリオ】ワタシコンプレックス

▼レギュレーション
  • 経験点数:130+30(追加)+4(イージー)
  • ステージ:N市(仮)
  • サプリ:EA, LM
  • プレイヤー人数:2~4人
  • プレイ時間:テキセで4~6時間
  • シナリオのあらゆる要素を改変可


▼トレーラー
私はおかしい。
私は他の人と違う。
私は誰にも奪われない。
ワタシは私が大好きで、ワタシが大嫌いだった。
だからワタシは、私と契約したかった。

ダブルクロスThe 3rd Edition『ワタシコンプレックス』
ダブルクロス―――それは裏切りを意味する言葉


▼合同HO
ワークス:UGN/カヴァー:自由
シナリオロイス:少女
あなたはN市支部のUGN関係者だ。
レネゲイド兵器を使って国家転覆を企む宗教団体が山奥の村を拠点にしていた。
簡単に制圧できたが、団体のトップはオーヴァードで、9歳の少女だった。
N市支部は少女を保護し、支部から小学校に通わせることになった。


▼キーワード
ジレンマ、少女、個性、願い、外道、月、擬似家族、クーリングオフ












※※※以下ネタバレ※※※















オープニング(登場:全員)
レネゲイド兵器を使って国家転覆を企む宗教団体が山奥の村にあったので、PCは出向いて制圧した。
構成員はほとんど非オーヴァードの村人だったが、団体トップの御子様という存在だけオーヴァードらしい。
最奥に行くと幼い少女が仁王立ちしていて、開口一番「無礼もの!」と一喝。
◆少女(女、9歳)
取得エフェクトはエンジェルハイロゥの《スポットライト》のみ。
「~じゃ」など特徴的な喋り方をする。
自分だけがオーヴァードと思っていて、非オーヴァードを見下している。
オーヴァードとその力をトクベツ、非オーヴァードを何もない者と呼ぶ。
「私は月の御子じゃ!」「お告げに従い世界を支配する!」「手始めにミサイルで世界平和じゃ!」など意味のわからないことを言う。
PCが信じないと「このトクベツが目に入らぬか!」と賑やかし程度に手を光らせる。
どう見てもエンジェルハイロゥのイージーエフェクトで、見た限り力も大したことなさそう。
「これで何もないお前たちを導いてやる!」と豪語するが、PCも力を見せると「私だけじゃないのか!?」とショックを受け、一気に物分かりがよくなる。
事情を聞くと若干嬉しそうに自分の半生を語る。
  • ある日この光の力に目覚めた
  • 夜に力を使ってたら村人にバレて「月の御子様じゃ」と敬われたからそう名乗ることにした
  • 村の外から不思議なヘイキが送られてきたので、それを使って何もない者を”わからせ”ることにした
  • お告げやら何やらは口からでまかせだった
少女は能力こそしょぼいがオーヴァードで、親族も蒸発してるため支部で預かることになる。
乗せられていた村人は非オーヴァードなので記憶処理して日常に返す。


日常(登場:任意)
少女はまだ9歳なので、支部から小学校に通い始める。
シーンの目的は後のトリガーシーンでPCが提示できる少女の個性を描写すること。
基本ルルブ2『World End Juvenile』のように1シーン中にどんどん場面を切り替えていく。
場面は小学校のイベントと絡めると作りやすい。1つ1つは短くて良い。以下例
◆勉強
暇をしていたPCに学校の勉強を見てもらっている。
好きな科目は国語で、教科書の竹取物語を気に入っている。逆に算数が苦手。
だが地頭は良いので「なぜ1+1=2なのじゃ?」など鋭い質問をしてくる。
◆いじめ
PCが学校に呼び出されると、少女が保健室で膝を抱えて泣いている。
「喋り方が変だからクラスでいじめを受けている」と担任の先生から説明を受ける。
少女は「何もない者には理解できんのじゃ」と強がる。
どうするかはPCに一任するが、少女は喋り方を絶対に変えない。
◆お月見
クラスの催しで、学校の屋上に集まってお月見をすることになっていた。
任務が終わって少し遅れていくと、他の親子が団欒してる中で少女がポツンと月を見上げている。
PCに気付くと少女は「遅い!」と嬉しそうに怒る。
その後は「かぐや姫は月に行った」「月には兎のクレーターがある」「月は欠けたり戻ったりする」など、PCが知ってる月の知識を楽し気に披露する。


少女の異変(登場:任意)
数ヶ月後、少女は体に力が入らなくなって突然倒れる。
「大丈夫じゃ」と言い張るが立つことも難しく、どう考えても大丈夫じゃない。
PCたちはオーヴァードのはずの少女に起きてる異変を調べる。
情報開示後にトリガーシーン「事件の真相」へ移行する。
◆少女の身体 情報(UGN)8
体の寿命がどういうわけか残り二週間になっていた。
今の状態が続けば、少女は10歳の誕生日に丁度死ぬ。
◆過去の症例 情報(UGN)8
数年前からオーヴァード問わず、子供の寿命が短くなる現象が世界で数件起きていた。
症状が出た者はそれから半年以内に、例外なく自然死している。
事件数が少ないためUGNの中でも特に重要視されていない。


事件の真相(登場:任意)
誕生日の一週間前、少女の近くにジャームが現れる。
◆ジャーム(性別・年齢自由)
所属や経歴など自由に設定して良い。
PCと表向き友好的に接するが、内心で自分以外の全てを見下しており、反論されると不機嫌になる。
本性は自分に都合のいい正論で他者を利用するナチュラル外道。得意技は責任転嫁。
ジャームは契約者の顔を見に来ただけだと言って立ち去ろうとする。
話を聞くと素直に事情を説明する。
  • 子供の願いを叶える代償に寿命をもらっている(説明するし無理強いもしない)
  • 少女が特別な力が欲しいと願ったから覚醒させ、兵器も渡した
  • 子供に絞ってるのは寿命がたくさんもらえるから
  • 少女の異変は寿命が急激に減った副作用
  • ジャームに不利益のある願いはお断りしている(死ねとか)
話し終えるとジャームは《瞬間退場》でシーンから離脱しようとする。
もしPCが望むならジャームと戦闘できるが、最大HPから40減るか2ラウンド終了すると今度こそ《瞬間退場》で立ち去る。
ここで減らしたHPとエフェクト使用回数はクライマックスにも影響する。


少女の願い(登場:任意)
情報項目が追加される。
◆ジャームの契約 情報(UGN)8
Eロイス【愚者の契約】で子供の願いを真っ当に叶え、代償に寿命をもらう。
Eロイスを解除するにはジャームが能力を解くか、ジャームを殺すしかない。
だがEロイスが解除されれば、ジャームが叶えた願いも消える
ジャームは市内にまだ滞在しているので、いつでも襲撃をかけられる。
ジャームが市内にいる理由は、ミドル戦闘を行ったならUGNに街を封鎖されて出られないから、行ってないならPCが話を理解してくれたと思っているからである。

少女に事情を聞くと全て本当だと言い、光る手を見つめながら本心を語る。
  • みんなと一緒は何もないのと同じで、昔の自分は何もなかった
  • だから他の子と違うトクベツが欲しかった
  • 変な喋り方もトクベツが欲しかったから
  • そんなとき出会ったジャームにお願いしてトクベツをもらった
ここでいう「トクベツ」とは「個性」を意味する。9歳の語彙力。
語り終えた少女はPCに「このままにして欲しい」と必死にお願いする。
死ぬのは怖いけど何もない自分に戻る方がもっと怖い、どんなに弱くてもトクベツを手放したくない!
PCはジャームを倒すか倒さないか決断する。
◇倒す →クライマックス
少女の優先度が「トクベツ」>「死」なだけで、死ぬのは怖いしできれば死にたくない。
だから少女は、自分でもわからない力以外のトクベツをPCに教えて欲しがってる。
教えてもらうと自分の知らなかったトクベツに驚き、必要のない契約をしたことに後悔の涙を流す。
少女は打って変わってPCに助けを求める、あるいはPCの助けを受け入れる。
PCが鈍い場合は知覚判定難易度5に成功で少女の心理状況をメタ的に教えてもいい。
無視してジャームを倒そうとしたら少女はPCにしがみついて止めようとするが、力が弱いので宣言だけで戦闘不能にできる。
◇倒さない →エンディング
少女はPCに感謝する。
場の空気を和ませようと健気に外を指さして「月が綺麗じゃぞ!」など明るく振舞う。
時間が一気に少女の誕生日まで飛ぶ。
この選択肢を選んだ場合は少女が必ず死ぬことをPCに再三忠告すること。


クライマックス(登場:全員)
市内でジャームを追い詰める。
追い詰められたジャームは善意で行動し筋も通していると熱弁
むしろPCたちの行いを「軽率で人の心がない」と痛烈に批判する。以下例
  • 契約は少女とジャームの問題でPCは無関係
  • 他人の願いを踏みにじる権利はPCにない
  • 願いには代償がつきもので、全てを望むのは強欲過ぎる
  • 生きる気のない人間から寿命をもらって何が悪い
  • 契約を一方的に取り消すのは無責任かつ不誠実
なおも衝突する流れが続くと、ジャームは自分の正当性が理解できないPCに憤り戦闘開始
上記はPCのジャームに対する反感を引き上げるためなので、最初から反感MAXそうなら「いつでも殴りかかっていいですよ」とPLに勧める。
戦闘描写では「周囲のエキストラを操ってPCに突撃させる」「攻撃にエキストラを巻き込む」など、平気で他者を利用してPCの反感をさらに買う。
突っ込まれても「子供たちの寿命をもらった自分には生き残る義務がある」と全く悪びれない。
PCとはどこまでも分かり合えないので、ジャームが自分からEロイスを解除することはない。
倒すと「死にたくない」と連呼しながら息絶える。


エンディング(登場:全員)
▼倒した
契約が切れた少女は力を失って一般人に戻ったが、寿命も取り戻した。
少女を今後どうするか、どうなるかは良い感じに決める。以下例
  • 綺麗な月の下で少女の誕生日を祝う
  • 少女が学校ではじめてできた友達を支部に呼ぶ
  • 記憶処理して寄宿学校に預ける
もし少女に力以外のトクベツを教えてなかったら、少女は塞ぎ込んでしまう。
エンディングでも放置し続けると、何もない自分に耐え切れず遺書を残して自殺する。

▼倒さなかった
少女が10歳の誕生日を迎えた深夜。
寿命の副作用で少女の視力は急激に落ち、手の光も前以上に弱くなっている。
少女は無理を承知でもう一度お月見したいと言って外に出たがる。
外はあいにくの曇り空で、月は隠れて全く見えない。
「月は出ているか」と最期に聞いて、少女は安らかに息を引き取る。シナリオ終了
◆「クライマックス戦闘したいんだが?」なときの例
本エンディングをトリガーシーンに変更し、少女死亡後にUGN脅威の情報収集力でジャームを探し出してクライマックスへ。PCを止めた少女はもうどこにもいない。


エネミーデータ
あくまで一例です。好きに弄って下さい。
◆ジャーム
HP60*PC人数
シンドローム:オルクス
行動値6
装甲5
侵蝕率120%
ロイス:D『古代種』E『愚者の契約』
《ルーラー》5 Dロイス、ラウンド中あらゆる判定ダイス-5、シナリオ3回
《Cオルクス》3《棘の縛め》10《アニマルテイマー》5《要の陣形》5《縛鎖の空間》5
11dx@7 攻撃力10、対象3体、射程視界、命中:重圧・放心、1ダメ:硬直
《復讐の領域》 120%、最大HPまでの受けたダメージを反射、シナリオ1回
イベイション15 達成値15以下で使用
《パワーカバー》5 ガード値5
《インペリアルガード》3 Dロイス、ダメージ-2d10、シナリオ3回
《イモータルライフ》 Dロイス、戦闘不能からHP2d10で回復


雑談
箇条書きマジック。
最初はナデシコの影響で「月は出ているか?」→「はい」→「月に縮地します!」みたいなSFものでした。
月を推してるのはその名残です。月光は神曲。

オーヴァードの個性を知ったら人並の個性がしょぼく見える説です。
天才がノイマンに引け目を感じて自分を凡人と思い込んだりしてそう。
大事なのはデータよりフレーバーだよねってオチをこのブログでやるのはどうかと思いました。

参考:竹取物語、仮面ライダー龍騎、ユリ熊嵐、月光(鬼束ちひろ)
Posted by

Comments 0

There are no comments yet.