― Double Cross The 3rd Edition ―

同一アイテムは重複するか

書くつもりなかったんですが記事中の諸説ありますとそろそろ向き合わなきゃと思って
ボイスチェンジャーを例に出します。
◆ボイスチェンジャー
IC.p.85。あなたの行う交渉達成値+1。
矢野俊作/F.E.A.R.『ダブルクロス The 3rd Edition サプリメント インフィニティコード』八版、KADOKAWA、2018年、85ページ
重複に関する記述がないため「ボイスチェンジャーは重複可」という最低の可否です。
重複すると強いです。結論は
重複不可が濃厚だったが2018/12/20から裁定不可能になった

だと思います。



▼重複不可濃厚な裁定
ボイスチェンジャーが重複する根拠の一つは同ページの強化素材や照準器の存在故です。
◆照準器
IC.p.85。選択した射撃武器一つに射撃達成値+1。
このアイテムは重複しない
矢野俊作/F.E.A.R.『ダブルクロス The 3rd Edition サプリメント インフィニティコード』八版、KADOKAWA、2018年、85ページ
「重複しないんじゃないの?」に対して「重複しないと書いてる奴があるんだから無記述は重複するっしょ」という返しがあったわけです。
この返しに従うなら、ということで重複不可濃厚時代に現れた根拠が「アイテムの対象」という概念とハードワイヤードのロックオンサイトです(どれでもいい)。
◆ロックオンサイト
あなたの行う射撃判定の達成値+2。
この効果は重複する
矢野俊作/F.E.A.R.『ダブルクロス The 3rd Edition データ集 エフェクトアーカイブ』九版、KADOKAWA、2018年、137ページ
次に「対象はキャラクターとアイテムの二種存在し、別カテゴリとして扱う」とします。
最後に両対象に「無記述アイテムは記述アイテムの能力を発揮できないことで差別化されている」とすれば、先の重複問題は以下の解決を見ます。
  • ロックオンサイトは対象がキャラクターで、ロックオンサイトの「重複する」の記述に従い、対象キャラクターで無記述のアイテムは重複しない。
  • 照準器は対象がアイテムで、照準器の「重複しない」に従い、対象アイテムで無記述のアイテムは重複する。
これに従えばボイスチェンジャーの効果は重複しません。一般化すると以下
  • キャラクター対象のアイテムは「重複する」の記述時のみ重複する。
  • アイテム対象のアイテムは「重複しない」の記述時のみ重複しない。
本裁定は素晴らしい整合性がありました。
ほぼ新ルールを敷いてる感が否めませんが、ボイスチェンジャーやサイドリール等のある程度やばいアイテムを弾くための理屈は通っていました。



▼整合性の破綻
上記裁定の整合性は2018年12月10日に発売したバッドシティ(BC)で覆りました。
◆パトロン
BC.p.74。財産点ポイントを2点獲得。
ひとつのコネに複数効果を適用することができる
矢野俊作/F.E.A.R.『ダブルクロス The 3rd Edition サプリメント データ&ルールブック バッドシティ』再版、KADOKAWA、2020年、74ページ
アイテム対象のアイテムで重複可能の記述が出てしまいました。具体的には照準器と矛盾します。
BC事態が適当記述多いので根拠にするのはどうかと思いますが公式サプリなので、これにより、上記裁定は誤った解釈になったと考えています。
また、元を辿れば記述アイテムを理由にボイスチェンジャーの重複可能も唱えられていましたからこれも同じく破綻しました。
無記述アイテムの裁定は宙ぶらりんになりました。



▼GM裁定
2019年10月22日時点で整合性のある裁定はGMに丸投げです。
上記議論を経ての暫定なので脳死ではないです。
  • アイテムの記述効果は他アイテムに影響しない。
  • 無記述アイテムの扱いはGMが勝手に決める。
ロックオンサイトは「重複する」と書かれているから重複する。
ボイスチェンジャーは無記述なのでGMが決める。
《時間凍結》《スピードフォース》等、記述の有無から効果を読み解くDX3で差異自体に矛盾があるのは致命的です。
判断材料が消滅したなら基本ルルブ1のルールに従う、という話です。
◆ルールの決定
基本ルルブ1.p.24。
(前略)本書では可能な限り、「ゲーム内での現実」をシミュレートするためのルールを列記したが、それでもるーるに記述されていない事態は発生する。
GMはそのような事態が発生した際に、あるいはルールの運用に迷う場合に、どのように裁定するかを決定する最終的な権利を持つ。
矢野俊作/F.E.A.R.『ダブルクロス The 3rd Edition ルールブック 1』十二版、KADOKAWA、2018年、24ページ
データに関してユーザーはどこまで行っても公式の犬なので、サプリを制限して議論するべきではないと思います。













※以下、個人的な意見です。
私がGMをするときは「無記述は重複可能」と裁定しています。物理的にビルドの幅が広がるからです。上記ビルドは一部侵蝕効率において破格の性能を誇りますが、他pcを差し置いてエネミーを全滅せしめるかと言えば不可能です。
プレイヤーを経験点数・サプリ・ハンドアウトで縛り、さらにキャラビルドまで縛ることに抵抗があります。
縛る必要がないものは縛らないスタンスです。
唯一、ダブルクロスでよく聞く「無限個アイテム取得」「無限個エフェクト取得」「無限個ダイス増強」など、「無限」ビルドは可能と裁定しますが複数人卓では提出を控えていただいています。
数値の出るゲームでどこからがアウトかは個人の感覚によりますが、「無限」はlimをかけてすっ飛んでいく世界であり、他pcとのバランスを明確に破壊する行為だからです(エネミーが早く死ぬだけなのでソロなら良いとは思いますが)。
重複可能にすると「無限」ビルドができるから重複不可という意見がありますが、それは「無限」ビルドが可能な裁定に問題があるのではなく卓に「無限」ビルドを持ち込む人のモラルに問題があるのだと思います。




本作は、「矢野俊作」「有限会社F.E.A.R.」が権利を有する『ダブルクロス The 3rd Edition』の二次創作物です。(C)矢野俊作/F.E.A.R.

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